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中古マンション購入時、断熱リノベ前提で見ておくべきポイント

中古マンションを購入してリノベーションを考えるとき、

「どうせ工事をするなら、断熱もきちんとやっておいた方がいいのでは」

と考える方は少なくありません。

住み始めてから寒い、暑いと感じるのは避けたい。

その感覚は、とても自然だと思います。

ただ、断熱リノベーションの相談を受けていると、

工事の内容以前に、購入前の物件条件によってできることがかなり決まっていると感じる場面が多くあります。

ということで,、今回の記事では、

立地や価格といった一般的な物件選びの話ではなく、

断熱リノベを前提にした場合、中古マンション自体の見ておくべきポイントを解説していこうと思います。

まず見るべきは「絶対に変えられない条件」

断熱リノベを考えるとき、

最初に確認したいのは、工事でどうにもならない条件です。

何かというと「中古マンションのスペック」です。

中古マンションを選ぶ際は、複数物件を内見されるかと思います。

その際に、販売図面やWEB情報から、

「この物件は1階だから日当たりが悪そうだな」

「この物件は最上階だから夏場は暑いかもな」

なんて感想を持たれることも多いのではないでしょうか?

「絶対に変えられない条件」というのは、

そのような「この部屋だからこんな傾向がありそう」というそのお部屋固有のものです。

集合住宅だからといって、一律で同じ方位で、日当たりも同じなんてことはまずありません。

階数も違いますし、角部屋かどうかなんて違いもあります。

ここのあたりの「前提」の確認を後回しにすると、

工事への期待値が大きくなりすぎたり、

お金をかけた割に体感が変わらない、という結果につながりやすくなります。

中古マンションではお部屋ごとが一点ものなので、

どう選ぶかで断熱工事やそもそものリノベ工事の難易度が変わることを把握しておきましょう。

部屋位置・住戸条件・方位を確認しよう

上記で少し触れたように、マンションの場合は、次のような要素は購入後に変えることができません。

  • 最上階か、中住戸か、角部屋か
  • 外気に接している面の数
  • 共用廊下の位置や形状
  • 住戸全体の方位(南向き・北向きなど)

これらは、室内の温度や明るさなど、生活する上での快適性に直接影響します。

たとえば最上階の住戸は、

上下階に比べて外気の影響を受けやすく、

夏は暑く、冬は寒くなりやすい傾向があります。

最上階の部屋

そこで最上階の住戸の場合で確認しておきたいのが、

天井の断熱の方法が外断熱か内断熱か。

一般的には、外断熱の方が断熱性能は高いとされています。

少し補足になりますが、外断熱とは次のような工法を指します。

外断熱とは、

建物の外側、つまりコンクリートの外周部分を断熱材で包むように施工する断熱工法のことを指します。

柱や梁、スラブといった構造体の外側に断熱層があるため、室内側の温度変化が比較的穏やかになりやすいのが特徴です。

一般的には、外断熱の建物は外気の影響を受けにくく、

夏の暑さや冬の寒さを室内に伝えにくいと言われています。

しかし外断熱のマンションであっても、

築年数やマンション次第で性能差はあるかと思います。

「外断熱だから安心」「最上階は気持ちよさそう」

といったイメージだけで判断せず、

断熱方法や建築年代と住戸条件をセットで考えることが大切です。

因みに、内断熱の場合はユニットバスの点検口から天井を除くと、

「吹付材」や「スタイロ」といった断熱材が使用されていることが分かります。

(最上階のお部屋を内見された場合は確認してみてください)

共用廊下側の採光は、体感温度に影響する

住戸の位置によっては、

玄関側、つまり共用廊下側にほとんど採光が入らないことがあります。

共用廊下が北側にある場合や、外廊下で奥行きが深い場合は、

そこに面する玄関・廊下・水回りなどが暗くなりがちです。

冬場は特に冷えを感じやすくなるかと思います。

内見する際は、リビング側の採光だけでなく、

住戸全体でどのように光と空気が流れるかを見ることが重要です。

リノベーションで間取りを変更する場合は、

バルコニー側の採光をお部屋の中部屋に届けるために、

室内窓を設置されるケースが増えてきましたので、

そういったリカバリ策も取り入れるとよいでしょう。

暗い共用廊下

方位だけで判断しない

中古マンションを探していると、

「南向きバルコニー」という条件を重視される方は多いと思います。

「日当たりがよさそう、明るそう」というイメージがありますよね。

ただ、断熱や住み心地を考える場合、

バルコニーの向きだけで判断してしまうのは少し注意が必要です。

南向きバルコニーの住戸では、

間取りの都合上、玄関側は北側になるケースが多くなります。

すると、北側に配置される個室や廊下、水回りには、

あまり直射日光が入らないことになります。

日中でも照明をつける時間が長くなったり、

冬場は特に、ひんやりとした印象を受けやすくなることもあります。

一方で、北向きバルコニーの住戸の場合、

玄関側が南になるケースもあります。

この場合、玄関側の個室は明るくなりそうだと感じるかもしれません。

ただし、実際には、

  • 近隣の建物との関係
  • 共用廊下の形状や奥行き
  • 建物内でのお部屋の配置

といった条件によっては、

思ったほど光が入らないことも少なくありません。

特に共用廊下が屋内型だったり、

住戸が建物の奥まった位置にある場合は、

南側に面していても十分な採光が取れないケースもあります。

実際に内見したお部屋でも、玄関側は南向きなのにエレベーターの位置と重なり、

南採光の恩恵を受けられていないというお部屋がありました。

つまり、どの方位も彩光が少ないお部屋ということになります。

ここは判断が少し難しいのですが

方位よりも大事なのは、「その部屋が建物の中でどこにあるか」です。

マンションの住戸は一点ものです。

同じ間取り、同じ方位であっても、

部屋の位置が違うだけで、明るさや温度の感じ方は大きく変わります。

図面上の方位だけを見て判断するのではなく、

実際にその部屋に立ったときにどこから光が入ってくるのか?

どの時間帯に明るさを感じるのか?

そうした点を現地で確認することが、

断熱リノベを前提にした物件選びでは、とても大切になります。

次に見るのは「お金である程度カバーできる条件」

ここまでで、変えられない条件を整理したうえで、

次に確認したいのが、工事によって改善の余地がある部分です。

窓・開口部は「性能と現実性」で考える

窓は、明るさや通風に影響する一方で、熱の出入りが大きい場所でもあります。

窓が多ければ良いというわけではなく、

数が増えるほど、冷暖房効率は下がりやすくなります。

重要なのは、

  • 窓の数
  • 窓の方位
  • 窓の性能(単板か複層か)

といった点を、まとめて見ることです。

マンションの窓は原則共用部分扱い

マンションの窓やサッシは、

原則として共用部分(専有使用権付き)として扱われます。

そのため、

  • サッシの交換
  • サイズや形状の変更

は、管理規約上できないケースがほとんどです。

窓の断熱性能に不安がある場合、

現実的な改善策として検討されるのが内窓(二重窓)になります。

ここは、お金をかければ改善できるかどうかの分かれ目です。

最後に確認したい「今は良くても変わる条件」

断熱リノベは、長く住む前提で考える工事です。

そのため、今の状態だけでなく、将来どう変わる可能性があるかも見ておく必要があります。

周辺環境と将来の建築計画

バルコニー前に、

  • 空き地
  • 月極駐車場
  • 低層の建物(古い戸建てなど)

がある場合、将来的に建物が建つ可能性があります。

建物が建つことで採光が大きく落ちると、

断熱をしても暖かさを感じにくいリビングになることがあります。

日射が取れなくなると、体感は大きく変わります。

バルコニーの眺望が月極駐車場

地形・湿気の出やすさも確認する

坂の下や盆地状の立地では、

湿気がたまりやすく、日陰になりやすい傾向があります。

外を見たときに、

  • 水はけが悪そう
  • コケが多い
  • 外壁に黒ずみや汚れが目立つ

といった様子があれば、

住み始めてから別の悩みが出る可能性もあります。

傾斜地で日当たりの悪いマンション

まとめ|断熱リノベ前提なら、まず期待値を決める

断熱リノベーションは「工事をすれば必ず快適になる」というものではありません。

マンションのスペックとして

  • 部屋位置
  • 方位
  • 採光
  • 窓の性能
  • 周辺環境

これらは、購入後に変えられない、もしくは制限の多い要素です。

だからこそ、断熱リノベを前提にするなら、

どんな工事をするかを考える前に、その物件でどこまで期待していいかを整理することが大切です。

その判断ができていれば、工事の内容も、予算のかけ方も、自然と決めやすくなります。

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