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首都圏の中古マンション相場を比較|選び方のポイントも解説

首都圏の中古マンション相場を比較|選び方のポイントも解説

首都圏の中古マンション市場は高値圏が続いています。東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の集計をもとにした資料では、2026年1月の成約㎡単価は86.99万円、平均成約価格は5,493万円となりました。成約㎡単価は前月比でも上昇し、1990年9月(85.50万円)の水準を上回ったとされています。

本記事では、東日本不動産流通機構(レインズ)のデータを中心に、首都圏の中古マンション相場の最新動向をわかりやすく解説します。エリアごとの価格差や、購入時に押さえておきたい選び方のポイントまで整理しているため、これから物件探しを始める方はぜひ参考にしてください。

首都圏の中古マンション相場の全体傾向

首都圏の中古マンションは、中長期で見ると上昇基調が続いています。まずは「今の目安」を押さえたうえで、直近の動きを確認しましょう。

首都圏の中古マンション価格の目安

2025年通年の首都圏中古マンション成約㎡単価は82.98万円で、前年比7.9%上昇とされています(13年連続で上昇)。

さらに直近の2026年1月は、成約㎡単価86.99万円、平均成約価格5,493万円、成約件数3,343件、在庫件数44,776件となりました。相場感をつかむ際は、「成約価格(実際に売れた価格)」を軸に、エリアや築年数など条件をそろえて比較するのが基本です。

相場の「基準」は売り出し価格ではなく、成約データ(実際に売れた価格)で見るのがポイントです。

主要指標をひと目で把握できるように、2025年通年と2026年1月の代表データをまとめます。

指標価格補足
成約㎡単価(2025年通年)82.98万円 前年比+7.9%(13年連続上昇)
成約㎡単価(2026年1月)86.99万円 前年比+6.3%前月比+2.3%
平均成約価格(2026年1月)5,493万円 前年比+6.7%前月比+2.9%
成約件数(2026年1月)3,343件 前年比+3.1%(15か月連続で増加)
在庫件数(2026年1月)44,776件 前年比-1.5%(6か月連続で減少)

なお、売り出し価格(募集価格)と成約価格には差が出るのが一般的です。相場を判断する際は、売り出し価格だけでなく、成約データや同条件の取引事例もあわせて確認しましょう。

直近の価格推移

2026年1月の首都圏中古マンションは、成約㎡単価が2020年5月から69か月連続で上昇し、バブル期の1990年9月(85.50万円)の水準を上回ったとされています。平均成約価格も2024年11月から15か月連続で上昇しています。

直近は「価格上昇+在庫減少」が同時に進んでおり、相場が下がりにくい環境です。

背景の一つとして、新築マンション価格が高水準で推移している点が挙げられます。例えば、不動産経済研究所の資料では2024年の首都圏新築マンション平均価格は7,820万円とされています。新築の価格が上がる局面では、中古を選択肢に入れる層が増えやすくなります。

一方で、足元では長期金利の変動が続いており、固定金利型の住宅ローンなどに影響が及ぶ可能性があります。相場が高い局面ほど、物件価格だけでなく「金利・諸費用・将来の売却可能性」まで含めて資金計画を立てることが重要です。

首都圏の中古マンション相場は何で決まるのか

首都圏の中古マンション価格は、同じ沿線・同じエリアでも物件条件によって大きく変わります。価格差が生まれる“代表的な要因”を押さえておくと、適正価格の判断がしやすくなります。

エリアと駅距離の影響

中古マンション価格を左右する大きな要因は立地です。例えば2026年1月は、東京都区部の成約㎡単価が137.50万円と首都圏平均を大きく上回っています。対して千葉県は38.60万円と、同じ首都圏でも水準が大きく異なります。

首都圏は「どこで買うか」で相場が大きく変わるため、まずエリアの優先順位を決めることが重要です。

また、一般に駅距離が短い物件ほど利便性が高く、価格が上乗せされやすい傾向があります。将来の売却や賃貸も視野に入れるなら、通勤利便性だけでなく「需要の強さ(流動性)」も意識して比較すると判断が安定します。

ここで、立地に関する見方を整理しておきます。

  • 都心部は価格水準が高く、上昇局面では伸びが大きくなりやすい
  • 駅距離が短いほど利便性の評価が入りやすい
  • 再開発や大型計画がある地域は、需要の強さにつながる場合がある

築年数と管理状況の違い

築年数は価格に影響しますが、単純に「古い=安い」ではありません。2026年1月の首都圏中古マンションは、平均専有面積63.15㎡、平均築年数26.78年となっています。つまり、築20年以上の物件が市場の中心になっていると捉えるのが現実的です。

築年数よりも「管理状態・修繕履歴」で将来の負担リスクが変わります。

むしろ購入判断で重要なのは、建物の管理状態や修繕の履歴です。管理組合が機能し、大規模修繕が計画的に実施されている物件は、築年数が経過していても住み心地や資産価値を維持しやすい傾向があります。反対に、管理が行き届いていない物件は、将来的な負担増につながるリスクがあります。

購入前は、管理規約や重要事項調査報告書、長期修繕計画などを確認し、「将来の費用負担が見通せるか」をチェックしましょう。

需要と供給のバランス

中古マンション価格は、需要(買いたい人の多さ)と供給(市場に出ている物件数)のバランスで動きやすくなります。2026年1月は、成約件数が前年同月比で増加する一方、在庫件数は前年同月比で減少しています。つまり「買う人は増えているのに、選べる物件は増えていない」という状態で、人気条件の物件ほど早く決まりやすい局面といえます。

成約増+在庫減が同時に起きると、相場が下がりにくく、良い物件ほど“スピード勝負”になりやすい点に注意が必要です。

この状態での実務的なポイントは、「相場が上がるか下がるか」を当てることよりも、同条件の比較(エリア・駅距離・築年数・広さ)を早めに揃えて、内見・資金計画・申込判断までの準備を前倒しにすることです。特に、条件が似ているのに価格だけが高い物件は、成約までに時間がかかることもあるため、成約事例や周辺相場とあわせて冷静に見極めましょう。

参考として、2026年1月時点の「需要と供給の動き」を、読み取り方とセットで整理します。

▼ 需給バランスの見方(2026年1月時点)

項目状況読み取り方
成約件数前年同月比+3.1%実需が底堅い可能性
在庫件数前年同月比-1.5%選択肢が減ると価格が下がりにくい
価格(平均成約価格)前年同月比+6.7%成約ベースで上昇が続く

エリア別に見る首都圏の中古マンション相場

エリア別に見る首都圏の中古マンション相場

首都圏といっても、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県では価格水準や動きが異なります。ここでは、REINSの成約㎡単価(成約データ)と、東京カンテイの70㎡換算価格(体感しやすい指標)を併用しつつ、違いを整理します。

東京都の中古マンション相場

2026年1月の東京都区部の中古マンション成約㎡単価は137.50万円で、前年同月比+11.3%上昇とされています。首都圏全体をけん引する形で、高水準が続いています。

東京都は首都圏の中でも価格水準が突出し、エリア内の差も大きいのが特徴です。

また、東京カンテイの70㎡換算価格では、東京都が1億427万円、東京23区が1億2,123万円、都心6区が1億8,796万円と報じられています。指標の定義が異なるため単純比較はできませんが、「東京都内でもエリアによって体感価格が大きく異なる」点は押さえておきたいポイントです。

東京都の水準をつかむために、代表的な指標を整理します。

  • 東京都区部 成約㎡単価(2026年1月):137.50万円
  • 東京都 70㎡換算価格(2026年1月):1億427万円
  • 東京23区 70㎡換算価格(2026年1月):1億2,123万円
  • 都心6区 70㎡換算価格(2026年1月):1億8,796万円

東京都内で探す場合は、予算に合わせて「エリアの優先順位(駅距離・築年数・広さのどれを譲るか)」を先に決めておくと、物件選定がブレにくくなります。

神奈川・千葉・埼玉の相場比較

首都圏3県は「都心アクセス」「駅周辺の成熟度」「エリアごとの需要の強さ」によって、相場の表情が変わります。2026年1月のREINS成約㎡単価(前年比)を見ると、埼玉県は上昇、千葉県は下落と、同じ首都圏でも動きに差があります。

周辺3県は「都心アクセスの強いエリア」と「郊外」で相場のレンジが大きく変わるため、沿線・駅距離をそろえて比較するのがコツです。

まずは各エリアの水準を整理します。

▼首都圏3県の成約㎡単価(2026年1月、REINS)

地域成約㎡単価前年比
横浜市・川崎市69.61万円+6.7%
神奈川県他43.69万円+3.5%
埼玉県46.76万円+10.5%
千葉県38.60万円-6.5%

次に、体感しやすい70㎡換算でも見ておくと、予算と現実のギャップが掴みやすくなります。

▼首都圏3県の70㎡換算価格(2026年1月、東京カンテイ)

都県70㎡換算価格前月比
神奈川県4,148万円+1.2%
埼玉県3,140万円+0.2%
千葉県2,852万円+0.5%

通勤利便性と価格のバランスを重視する場合は、駅距離・沿線力・生活利便(商業施設、子育て環境など)を同じ条件で比較することが重要です。数字の安さだけで選ぶと、売却時の流動性や将来の暮らしやすさでギャップが出ることがあります。

ポイントを簡潔に整理します。

  • 横浜・川崎は都心アクセスが強く、価格水準も比較的高い
  • 埼玉は前年比の伸びが大きく、エリア選び次第で通勤と価格のバランスを取りやすい
  • 千葉は水準が低めだが、エリアにより動きが異なるため需給や利便性を丁寧に確認したい

首都圏で中古マンションを選ぶ際のポイント

相場が高い局面ほど、「買って終わり」ではなく「買ったあとに後悔しない」視点が重要になります。ここでは、購入判断で差がつきやすいポイントを具体的に整理します。

エリア選びは通勤と資産性で考える

首都圏の物件選びでは通勤時間が注目されがちですが、将来の資産性もあわせて考えると判断が安定します。例えば、需要が強いエリアは売却時に買い手がつきやすく、価格調整局面でも下がりにくい傾向があります。

「通勤」だけでなく「将来売れるか(流動性)」まで含めてエリアを選ぶと失敗しにくくなります。

見るべき軸は「通勤利便性」「生活利便性」「需要の厚み(流動性)」の3点です。どれを優先するかを先に決めておくと、相場が高い局面でも焦って選びにくくなります。

築年数より管理状態を重視する

中古マンションは築年数だけで評価すると判断を誤りやすくなります。市場の平均築年数が26.78年というデータからも分かる通り、築20年以上は「普通に選択肢の中心」です。だからこそ、管理状態と修繕の履歴が重要になります。

築年数よりも「管理が機能しているかどうか」で将来の安心度は大きく変わります。

購入前には、管理規約・重要事項調査報告書・長期修繕計画・議事録などを確認し、「将来の修繕が見通せるか」「積立金が現実的か」をチェックしましょう。

確認しやすいように、最低限のチェック項目をまとめます。

例えば、修繕積立金残高が十分にあり、大規模修繕後も計画的に積み立てられている場合は比較的安心材料になります。一方で、残高が少なく将来一時金徴収の可能性が示唆されている場合は、追加負担を想定した資金計画が必要です。

また、長期修繕計画が定期的に見直され、工事項目や概算費用が明示されていれば管理が機能している可能性が高いと考えられます。計画が古い、未更新、内容が曖昧な場合は、将来コストが読みにくいため慎重な判断が求められます。

過去の修繕履歴についても、主要な修繕が計画通り実施されていれば維持管理は良好といえますが、延期や未実施が多い場合は将来に修繕が集中するリスクがあります。さらに、管理組合の議事録が整備され滞納率が低い場合は合意形成が取りやすい一方、滞納が多い場合は修繕や値上げが難航する可能性もあります。

これらを総合的に見て、「将来どれくらい追加負担がありそうか」「自分の資金計画で無理がないか」を判断することが重要です。

リノベーション前提で物件を見極める

首都圏では平均専有面積が63.15㎡というデータもあり、60㎡台の物件は一般的です。限られた面積を自分の暮らしに合わせる手段として、リノベーションを前提に物件を見るのは有効な選択肢になります。

リノベ前提なら「工事できる条件(規約・配管・構造)」を先に確認すると、後戻りを減らせます。

リノベ向きの物件を選ぶ際は、「間取り変更の自由度(構造の違い)」「設備更新のしやすさ(配管や躯体の状態)」「工事の制約(管理規約や工事申請、搬入経路など)」をセットで確認しましょう。内装が古くても、こうした前提条件が整っていれば、住み心地と満足度を上げやすくなります。

リノベ前提でのチェック観点を整理します。

  • 間取り変更の自由度(構造により制約が異なる)
  • 水回り更新の難易度(配管・床下空間・更新履歴の確認)
  • 管理規約と工事ルール(工事時間、申請、遮音規定など)
  • 「物件価格+リノベ費用+諸費用」で総予算を比較する

よくある質問

Q. 首都圏の中古マンション相場は今後も上がり続けますか

A. 相場は経済状況や金利、供給状況などによって変動するため、必ず上昇し続けるとは限りません。ただし、首都圏では人口集中や新築マンション価格の上昇などが影響し、中古マンションの需要が底堅い状況が続いています。相場の動きを読むことよりも、同条件の取引事例を比較しながら適正価格を判断することが重要です。

Q. 首都圏で中古マンションを購入する場合、どのエリアが人気ですか

A. 一般的には東京都区部や横浜・川崎など、都心へのアクセスが良いエリアが人気です。通勤利便性や生活環境が整っている地域は需要が安定しやすく、将来売却する場合でも買い手が見つかりやすい傾向があります。エリアを選ぶ際は、価格だけでなく交通利便性や生活利便性も合わせて比較することが重要です。

Q. 中古マンションは築年数が古くても購入して大丈夫ですか

A. 築年数が古いマンションでも、管理状態や修繕履歴が良好であれば安心して住めるケースは多くあります。実際に首都圏中古マンションの平均築年数は20年以上となっており、築古物件も市場の中心です。購入前には長期修繕計画や修繕積立金の状況、管理組合の運営状況などを確認し、将来の修繕負担を見通したうえで判断することが大切です。

まとめ

首都圏の中古マンション市場は高値圏が続いており、2026年1月の成約㎡単価は86.99万円、平均成約価格は5,493万円となっています。エリア別の差も大きく、東京都区部は成約㎡単価137.50万円、千葉県は38.60万円と、同じ首都圏でも水準が大きく異なります。

購入時は、通勤利便性だけでなく将来の資産性も踏まえたエリア選びが重要です。築年数よりも管理状態や修繕履歴を重視し、必要に応じてリノベーション前提で物件を柔軟に検討することで、選択肢を広げながら満足度の高い購入につなげやすくなります。相場が高い局面ほど、数字だけでなく「条件をそろえた比較」と「購入後のコストまで含めた判断」を意識して進めていきましょう。

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